こんばんは
拓です。
今、あなたが日々更新しているブログにテーマってありますか?
例えば、釣りだったり料理だったりゲームだったり・・。
趣味ブログの場合、きっとそのテーマに関する記事がメインになっていることと思います。
そして記事からにじみ出る、あなたのキャラクターも存分に発揮されているのではないでしょうか。
一貫したテーマやキャラクターで書き続ける趣味ブログ。
しかし、そんな中にちょっとテイストを変えた記事を入れてみるのも面白いですよ。
僕の愛読書『枕草子』でも、そんな手法が取られているのです。
枕草子のテーマと清少納言のイメージ
枕草子とは、平安時代に清少納言が書いた随筆です。
千年前のブログなんて言われることもあります。
枕草子には基本的に、清少納言が感じた事、天皇の皇后 定子(ていし)と過ごした華やかな思い出が書かれています。
つまり枕草子のテーマとは
清少納言の感性で綴った雑記と、定子と過ごした華やかな宮廷生活日記。
といった感じです。
そして、清少納言のキャラクターは
定子を心から慕う、気の強い博識な女性
といった感じです。
男性貴族に臆することなく対応する姿や、漢詩の知識を披露する自慢気な姿、そして気に入らないものはハッキリ『嫌』という、気の強さが随所に滲み出ています。
これが枕草子のテーマと、清少納言のキャラクターイメージです。
しかし、そんな枕草子の中に、めちゃくちゃ弱い清少納言の姿が書かれた意外な回想録が存在するのです。
清少納言、初めての宮仕え!
その回想録とは、清少納言が宮廷出仕を始めて間もない頃の思い出話。
その記事タイトルは『宮に初めて参りたるころ』
定子にお仕えする為、宮仕えを始めてみたものの、環境に馴染めずテンパり続ける清少納言の姿が記されています。
その内容を一部ご紹介します。
- 緊張しすぎて涙がこぼれそうになった
- 恥ずかしいので、毎日夜になってから出仕していた
- 部屋の片づけでバタバタしてる隙に逃げようとした
- テキパキ仕事をこなす先輩たちを憧れの眼差しで見つめていた
- 男性貴族と面と向かって話すことになり、汗が止まらなくなった
- 顔を隠していた扇子を取り上げられ、恥ずかしいので前のめりに突っ伏してしまった
- 美しくもない自分の顔を見られてしまい、もうお終いだと思った
こんな感じで、とても弱々しい清少納言の姿を垣間見ることが出来ます。
確認の為、もう一度枕草子の清少納言像を確認してみましょう。
- 男性貴族にも臆することが無い
- 漢詩の知識を自慢気に披露している
- 嫌なものは嫌と、自分の意見をハッキリ言う
このように、枕草子全体から伝わる清少納言のイメージとはかけ離れた印象を与えてくれるのが『宮に初めて参りたるころ』という記事なのです。
意外な一面から感じる作者への興味
僕が枕草子を読み始めたきっかけは、単純に平安時代の宮廷文化に興味があったからです。
清少納言が書いた作品だということは知っていましたが、彼女に興味があった訳ではありません。
最初から順番に読んでいたわけでもなく、適当に面白そうなところから読んでいただけでした。
当然、清少納言の印象は『気が強いちょっと嫌な性格の女性』でした。
そんな時に初めて読んだ『宮に初めて参りたるころ』
これまでの印象と違い、ガチガチに緊張して右往左往する清少納言の姿がものすごく面白く、その内容にグイグイ引き込まれていきました。
始めて仕事に行くときは誰でも緊張する・・・枕草子という大作を残した清少納言も、現代人と何も変わらない普通の感覚を持っていた。
そう思うと、千年前に生きた清少納言に対し人間味を感じ、急に親近感が湧いてきました。
この後から枕草子のみならず、清少納言という一人の人間にも興味が湧き、彼女の生涯も調べたりしました。
枕草子には、彼女の微笑ましい失敗談も書かれているのですが、そんな姿がとても可愛らしく思えてきました。
ちょっと変態っぽいですが、今では清少納言のことが好きなんじゃないかと思う事すらあります・・。
いつもの記事とはちょっと違った視点で日記や思い出などを書いてみる。
そうすることで、普段の記事では現せないあなたの人間味が滲み出て、読者の興味を引くことができるんです。
清少納言の世界観はブレていない
こんな感じで、清少納言の意外なキャラクターが垣間見える『宮に初めて参りたるころ』ですが、もうひとつ大切なことがあります。
それは、清少納言の世界観はブレていないという事です。
主題は馴れない宮廷出仕の回想録なのですが、要所で雪に対する所感を述べていたり、定子の温かみが伝わるやりとりも書かれています。
情景への独自の美意識、尊敬する定子への称賛・・・・。
これは、枕草子に一貫している世界観です。
枕草子における華やかな宮廷生活というテーマ、強気な清少納言というキャラクター。
そんなテーマとキャラクターをひっくり返す『宮に初めて参りたるころ』
しかし、自身の美意識や定子を慕う想いといった世界観は変わらない『宮に初めて参りたるころ』
意外な一面とテーマで読者を引き付けつつも、根底にある清少納言の世界観は、決して崩れていない『宮に初めて参りたるころ』
清少納言が意図していたかは分かりません。
しかし、これが枕草子が語り掛ける、ちょっとテイストを変えた記事の書き方なのです。
ブログにはあなたの人間味が必要なのです
趣味ブログを書いていると、どうしても同じテーマで記事を書かなければと思ってしまいます。
しかし、そんなテーマからちょっと離れて日記記事なども織り交ぜてみると良いですよ。
テーマであなたの世界観に共感した読者は、必ずあなたの人間性に興味を抱き始めます。
どのブログにも書き手のプロフィールがあるのは、そのためです。
ブログのファンになった人は、あなたの事が気になり始めます。
あなたの人間味を前面に出すことで、読者はさらに共感します。
僕のブログをサポートしてくれる先生も、テーマから離れた日記の大切さを教えてくれました。
テーマからちょっと離れて、あなたの人間味が滲み出る日記を書いてみる。
そうすると、より読者を惹き付けるブログになっていきますよ。
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